言語学者が選ぶ最強の語学書集(+語学学習法とか研究とか統計とか)

これまで数百冊の語学参考書を買ってきたので、特にお勧めできるものを言語学者の観点からご紹介。 語学書を活用する為の効率的な学習法や言語学の話題も。

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    これから日本語を始めるという人々にとって漢字というのは大きな障害のひとつです。

    日本人でもロシア語やギリシャ語の文字を見ただけで諦めることも多いと聞きますが、ロシア語やギリシャ語よりも日本語の漢字のほうがはるかに複雑で、数も桁違いに多いです。

    子供はとにかくつめこんでドリルのようなものをやればよいのですが、ある程度年齢を重ねると論理的に構造や規則を理解したほうが語学習得は容易になります。

    そこで重要なのが、漢字の成り立ちです。この 日本語にほんごチャレンジ N4・N5 [かんじ]  では丁寧にイラストつきで絵がどのように漢字に変化していったのかを教えてくれます。このように視覚的に漢字を覚えるというのはとても有効で、記憶にのこりやすくなります。

    こういった絵がついていて、きちんと必要な基礎語彙を選び出し、一冊の本にまとめるというのはとても難しく、そういった点でシンプルながらもこれに匹敵する日本語学習書はなかなかありません。

    日本語学習者は韓国人、中国人、ブラジル人が多いので、彼らの言葉や英語でも漢字の意味を書いているのもとても有益です。

    日本だからこそ買える本で、海外ではまず売られていません。是非海外でも出版してほしいですがそれは難しいと思うので、せめて日本に滞在中に購入してほしい一冊です。

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    在留資格認定証明書交付申請(日本人の配偶者)は書類を集めるのも大変で、短期ビザでの滞在中に認定証明書がもらえずに、そのまま新婚夫婦が引き裂かれることが少なくありません。

    こういった状況で、無理やりにでも国に帰らずとても迅速に在留資格認定証明書交付申請がもらえて配偶者ビザももらえる、と謳っている業者、行政書士が多くいます。

    また彼らは不安をあおるような文章で、在留資格認定証明書交付申請は難しいもので、彼らに頼むのが一番という論旨でインターネット上のいたるところで書かれています。

    ただ、彼らの多くはあくまでお金のためにそう書いているだけで、実際彼らに頼む必要はありませんし、彼らに頼むデメリットがたくさんあります。

    彼らに頼むデメリットのひとつは、お金だけとられて結果は自分でやる場合と変わらないということです。彼らが代行することでビザ取得の可能性があがるということは書類の都合上ありませんし、短期ビザから配偶者ビザへの切り替えや変更は彼らが行ったところでとても難しいものです。

    そのほかのデメリットとしては、彼らが気を利かせて必要書類の文章を有利になるよう書き換え、その書き換えた内容が虚偽ということで罪に問われる可能性があるということです。実質犯罪者となる可能性すらあるということで、これはとても大きいリスクです。

    また、在留資格認定証明書交付申請(日本人の配偶者)に関する規定や必要書類は近年変更されていて、今後もこういった変更が行われる可能性はあります。この結果以前は可能だったことが不可能になり、業者や行政書士がこの変更にきちんと対応できていない場合、むしろ間違えた手続きを過去の方法でしてしまい、問題になります。

    裏技的なやり方で在留資格認定証明書交付申請(日本人の配偶者)を早く入手できたり、配偶者ビザへ短期ビザから変更できるといったものは原則ほとんど不可能ですし、その裏技的なやり方は入国管理局から見てとても心象が悪いものです。悪印象が悪い結果に直結する手続きなので、ほとんどリスクしかありません。


    お金を払って、むしろリスクしか無い業者や行政書士に頼むよりも、自分できちんと準備したらそれで大丈夫です。せっかく新婚なのに在留資格認定証明書交付申請(日本人の配偶者)の都合でお互いの国で離れて暮らすというのはとても辛いことですが、これさえ乗り切れば一緒にいられるので、その期間を準備期間ということにして乗り切ってほしいです。

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    http://instytut-polski.org/event-archives/archives-music/7840/

    ↑のページで私のコンクールの結果について書いていただきました。ありがとうございます!

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    フランス語学習のもっとも大きい障害は単語集の少なさかもしれません。

    たいていは英語で出版された本も含めればいろいろと活路が見えてきますが、フランス語の良い単語集というのはなかなか英語でもありません。

    まだ名著として紹介できるかな、という単語集は仏検、フランス語検定試験むけの単語集です。

    ただし、フランス語で普段あまり使わないような、実用的かなんとも言えない単語が二級くらいの単語集に掲載されていることも少なくないです。

    これは単語集自体の問題ではなくて、フランス語検定試験の問題なのですが、あえてわかりづらい単語をまぜて対応力を見たいのか、必ずしも覚えて助かる単語ばかりが出題されるわけではありません。また面倒なことに、そういった語彙が仏検には出るからじゃあ覚えよう、と思ってもそういった単語は基本的にあまり出題されません。

    また、日本で作られた試験であること、受験者が英語などと比べて少なく問題作成のための予算も限られていることなど色々踏まえて仏検はどうしても、たとえばTOEFLなどと比べると、見劣りしますし、用いられる語彙も必ずしもいつも適切とは言えないかもしれません。

    なんとも言えない状況ですが、
    仏検2級・3級対応」フランス語重要表現・熟語集
    仏検 準1級・2級必須単語集 (<CD+テキスト>)
    仏検3・4級必須単語集―petits pois (<CD+テキスト>)

    これら三冊はこんな状況のなか、役に立ちそうな本たちです。

    「仏検 準1級・2級必須単語集 (<CD+テキスト>)」は準一級対策にしては語彙数がたりませんが、単語集として良い本ですし、ほかの二冊も優等生的な良い単語集です。

    仏検に対応している以上、そこまで有益とも言えないかもしれませんが、それでも単語集がとにかくないので、これらをとりあえず覚えてなんとかするしかありません。

    DELF/DALFなどで上級者を目指すのが、実用性の面でも語学力の面でも一番良いのですが、DELF/DALFに対応している単語集はありません。

    個人的にお勧めなのはパスポートという小事典を丸暗記するか、もしくはプチロワイヤルやクラウン、ディコの仏和辞書の赤字のものや星印がついているものを、重要度の高いものから順番に覚えていくことです。ただしかなり根気がいりますし、単語カードを作ったりいろいろ面倒なので、ここで紹介した単語集も併用すると良いかもしれません。




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    これまでに読んだ本で、なおかつ紹介してない本のリストを随時更新していきます。
    名著のみ紹介するというこのブログで紹介されていなかったら、察してください。



    仏検対策聴く力演習 3級―実用フランス語技能検定試験 エディション・フランセーズ
    仏検合格のための傾向と対策 準2級―実用フランス語技能検定試験 エディション・フランセーズ
    仏検合格のための傾向と対策 3級―実用フランス語技能検定試験 エディション・フランセーズ

    Passages―De France et d’ailleurs 東京大学フランス語教材
    Promenades En France et ailleurs―東京大学フランス語教材 テキスト+CD2枚

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    これまでに読んだ本で、なおかつ紹介してない本のリストを随時更新していきます。
    名著のみ紹介するというこのブログで紹介されていなかったら、察してください。

    iBT対応TOEFLテスト完全攻略リスニング (TOEFLテスト完全攻略シリーズ) アルク
    TOEFL TEST対策iBTリスニング 田中 知英
     
    受験英語からのTOEFL Test iBTリーディング Z会編集部
     
    TOEFL TEST対策iBTリーディング テイエス企画


    TOEIC(R)TEST英単語スピードマスター

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    ついにロシア語学習の世界を変える本が登場しました。名著のみを取り扱うというこのブログでも特別な本です。ロシア語学習という観点から世界を見たら、まさしく世界を変える本です。素晴らしすぎて読んだ時に手が震えました。

    上級を扱う本も無いような状況で(あっても絶版だったり難ありだったり)、この本は上級の内容をわかりやすく、丁寧に教えてくれます。上級として扱うべき単元や例文の選択も難しいもののはずですが、すべてを高い水準でクリアしています。

    個人的にこの本で最も好きでたまらないのは、例文の質の高さです。簡潔にその単元で扱っている内容を表しているだけではなく、応用してスピーキングやライティングでも使える内容になっています。そのおかげで、この参考書の例文をすべて暗記してしまえば、最高の例文集としての機能を果たします。英語やフランス語では例文集に優れたものが多く、読む、聞く、話す、書く、すべての場面で役立つのですが、ロシア語の例文集に関してはどの国にも優れた参考書がありません。

    例文暗記という学習法は日本で特に人気がありますが、日本人にとって相性が良い優れた学習だと思います。そういう意味でもこの参考書は例文だけでも買う価値があるくらいです。

    唯一残念なのはCDがついていないことです。とても分厚く内容が濃い本なのでCD一枚では収まらないでしょうし、予算的な都合でどうしても不可能だったのでしょうが、本当にこの点だけは残念です。

    私の場合は友人や親類にロシア人がいるので、お願いして例文を音読してもらって録音しようと思っていますが、そういった状況にいない場合はSNSや何かをつかって、どこかでロシア人をつかまえて録音すると良いかもしれません。それだけのことをする価値があるくらいに、音声での学習は有効です。

    発音に関してきちんとおさえておきたい場合はCDがついている参考書、初歩の発音であればニューエクスプレスロシア語などをお勧めします。

    英語以外の外国語学習において問題となるのは参考書不足と辞書の質です。たとえばトルコ語といった、日本での学習者が少ない言語に関しては十分な参考書が無く、辞書も語彙数が少なく、上級者になるのはきわめて困難です。仮にトルコ語検定のようなものがあるとしても、こういった環境では、検定一級は英語検定一級よりも比べようもないくらい難しいものになるでしょう。 

    フランス語やドイツ語あたりはそれなりに学習環境が日本でも整っていて、上級者になろうと思えばなんとか手が届きますが、ロシア語の場合は上級に至るために必要な参考書がほとんど出版されていませんでした。(現代ロシア語文法 中・上級編についてはまだきちんと読んでいないので、こちらも上級にふさわしい本かもしれませんが、せいぜいこの一冊です)。やっとこれで上級者になれる土壌が整ったという感じですね。

    英語で書かれた外国語学習の本はよいものが多いので、日本語で無ければ英語で出版されたロシア語学習書を使うとよいのですが、ロシア語はそこまで良い本がありません。

    そういった意味で個人的には世界でもっとも優れたロシア語学習書だと思っています。


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