言語学者が選ぶ最強の語学書集(+語学学習法とか研究とか統計とか)

これまで数百冊の語学参考書を買ってきたので、特にお勧めできるものを言語学者の観点からご紹介。 語学書を活用する為の効率的な学習法や言語学の話題も。

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    今年度、大学の常勤になりました。思っていたよりも本を読む時間がないのですが、今後もこのブログを更新していきたいです。

    個人的には、先月父が亡くなった事が大きく生活を変えました。

    このブログの開設のきっかけとなったひとつの要因は、言語学者である父でしたし、父からお勧めされていた本をこちらのブログで紹介しています。「冠詞」「アメリカ口語教本」などです。

    80歳を超える日本人としては非常に珍しく、英語でのアウトプット、つまりスピーキングとライティングが得意な父でした。スピーキングに関してはアメリカ口語教本もかなり役立っていたようで、ライティングでも他の英語の得意な日本人よりも優れた文章を書くために、特に冠詞に意識を割いていました。

    今後は父が英語で書いた本の出版化をすすめたり、父と兄で計画していた芸術関連イベントの運営などをやっていくつもりです。

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    日本語を学ぶための本は、世界的に見ると、とても少なく良い参考書がほとんどありません。これは非常に残念なことです。日本以外で出版された日本語の参考書は、非ネイティヴ、もしくは非専門家の日本人が書いたものが主流で、間違いが非常に多く、間違った知識を身につけることになります。いきなり日本語で書かれた本を使うのは無理ですし、せいぜい英語で書かれた日本語の参考書を使うしかありませんが、英語で書かれた日本語の参考書もそこまで良いものはなかなかありません。

    そんななかでも有益なのがこの「みんなの日本語」で、日本語で書かれた参考書本編とその参考書を解説した別冊にわかれています。その別冊は様々な言語で書かれていて、ロシア語、ドイツ語、中国語、韓国語、タイ語などで日本語が勉強できます。

    日本語の間違いも、別冊の言葉のなかの間違いも、ほぼ無いというのは、こういった本としては非常に珍しいことです。

    文章の質もとても良く、問題がある参考書にありがちな「こんな単語使う場面が少ないし初級者が覚える意味が無い」という問題や、「こんな限られた状況でしか使わないフレーズを覚える意味が無い」という事も少ないです。

    しかもそれらのフレーズが別冊の本を買えばタイ語やインドネシア語といった、日本では参考書が少ない言語の優良フレーズ集として登場するので、日本人がこういった言語を学ぶ際のフレーズ集として使えます。単語を入れ替えれば様々な表現が可能になるフレーズばかりの良著なので、日本人の方にもお勧めです。

    日本語を学ぶ場合この本にはいくつかの注意点や問題があります。まず、リスニング教材のCDの音読があまりにも速く、とても初級者むけとは思えないものになっています。

    また、この参考書のなかの練習問題が、何を回答するべきなのか、何を答えてほしいのかわからないものがあまりにも多いです。例えば、絵だけが記載されていて、マルかバツで解答するような問題が、どういう場合にマルにするのかといった説明も無く、問題文そのものもありません。また、その絵の描写も不明瞭で、答えとなりうるものがいくつかあったりします。練習問題の意図を理解できずネイティヴの日本語話者でも間違えたり、練習問題の内容を理解するためにあまりにも時間をさかなければならないようなものです。

    そういった練習問題の難点が別冊で解説されてカバーされていれば良いのですが、別冊では練習問題に関するコメントがありません。

    日本語教材で本当に優れたものは少ないので、完璧なものを追い求めるわけにもいかず、この本はそれでも助けになるというのが現状です。また、貧しい国の人々にとっては別冊と本編を両方購入するのはとても高くて難しいでしょう。若い人が日本語学習者のほとんどなので、なおさら難しいです。とても大きなプロジェクトで作成された本だと思われるので、そのぶん高くなるのは仕方ないですが。。。

    フレーズはとにかく良いですし、母国語で日本語の文法を、しかも間違いのない日本語例文で、学べるというのは本当になかなかないので、価値ある本だと断言できます。練習問題には疑問が残りますが、例文集、文法書として使えばこれ以上のものはないです。



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    私はまだ研究者としては赤ちゃんのようなものですが、The Research Funding Toolkit: How To Plan And Write Successful Grant Applicationsといった本や、オンラインの情報をもとに色々考えてなんとか助成金ももらえるようになってきたので思ったことを色々書いてみます。

    大切なのは
    1:申請金額は必要最低限に
    2:誰にでもわかるように研究内容を書く
    3:ぱっと見て影響力がある、もしくは面白そうな研究だと思ってもらえるように
    4:見直しを何回もする
    5:誰か第三者にチェックをお願いする

    だいたいこの5つだと思います。

    まず最初の申請金額ですが、実験に使うパソコンやヘッドホンの購入も助成金で行おうとしたり、海外に滞在した場合の滞在中の食費や雑費まで申請するのは大きな問題です。実際にこういった用途のために助成金を申請する人もいるようですが、基本的には最低限必要なものを最低限の額で申請するべきです。

    渡航費であれば直行便や高い便ではなく、最安値のものにして、滞在のホテルもホテルではなく短期アパートにして、節約しようとしているところを見せたほうが心象が良いです。人様のお金でついでに豪遊しようという人は昨今ではたいてい落とされます。昔はそういうこともあったようですが。

    続いて2「誰にでもわかるように研究内容を書く」について。研究内容というのはたいていマニアックでわかりづらいものですが、それでも助成について審査する人がわかるように書くべきです。誰が審査するのかは不透明なので、その分野のきちんとした専門家を招く場合もあれば、研究者というだけで専門分野が異なる人々が審査をすることもあります。場合によっては企業や団体の非研究者の方々も審査に加わります。

    このように誰が読むのかわからないうえに、専門分野の知識も予測できません。ですから、誰にでもわかるよう、ご家族の誰かが例えばわかるように書くのが一番です。伝わらなければ結局意味がありませんから。

    続いて3の「おもしろそうな研究」だと見せるということですが、要するにキャッチーというか、専門分野が異なる人からみてもすごそうな研究だと示すことです。例えば従来よりも、このやり方であれば3倍くらい精度が上がる上に、コストも下げられる、といった具体的でわかりやすい長所を見せることです。「何かよくわからないけど、たしかにすごそう」そんな印象を持ってもらえるように、いかにすごいか、革新的か、社会に役立つかをやりすぎない程度に書きます。

    4:見直しを何回もする、というのも当然といえば当然ですが、欧米では何ヶ月にもわたって見直しをして、頭を冷やして見直すということもします。誤字脱字があれば、研究者としてたいしたことが無い、もしくはこの助成にかける熱意がたいしたことがない、という心象を与えますし、単純なことですが、きわめて重要です。

    5:第三者にチェックしてもらう、ということですが、これは4や2で書いた内容とつながっていて、本当にわかりやすいことを書けているか、自分では正しいと思って書いた内容が間違っていないか、こういったことをチェックするためにも誰か第三者にお願いするのが一番です。他分野の研究者に見てもらうのが一番ですが、場合によっては家族で十分です。

    最後に、もちろん大切なのは研究内容です。これまでに無かったような内容で、影響力があって、それを実行するだけの実力や計画性がある、そういったことを示すことが一番大事です。これについてはもうここで書けるようなことではないのですが。

    倍率が高いものになるとそう簡単ではないですし、コネや運も結果に影響するでしょう。それでも出し続ければそのうちきっと貰えるので、挑戦するたびにこれらの事を気をつけて、少しでも書類の精度を上げるべきです。

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    最近はどこもTOEICを重要視していますが、TOEICはとても特殊なテストで、重要視する国は本当に限られます。

    日本では今は様々な仕事に直結しうるとても重要なテストとして位置づけられていますし、今後もこの状況は続くでしょう。ヨーロッパでは話す能力と書く能力を試さないこの試験はほとんどどこも重要視していません。

    一方他のアジアの国々、特に東側に位置する中国、韓国あたりではTOEICを重視しています。

    韓国でもTOEICや英語教育の重要性はとても高く、多くの予算や人を投資してよい教材や教育法を確立しようとしています。そのおかげで日本には無いような優れた教材もちらほらと見られます。

    また、中国でも英語は、特にビジネスにおいて重要視されていて、特にオンライン上にものすごい数のTOEIC情報があります。中国語話者は日本語話者の10倍なので、ざっと10倍程度の情報があると思ってもいいかもしれません。ネット環境の重要性が日本よりも高いことなどを踏まえるとオンライン上の情報は日本の10倍以上かもしれません。

    日本では情報教材でTOEICのものは人気ですし、それなりに色々出回っていますがいずれもそれなりに値段がします。しかし中国であれば無料です。

    たとえばTOEIC問題作成者が教える秘密の解答手段、みたいなものが日本にあったとしたら1万円くらいですが、中国ではそのへんに無料で転がっています。

    TOEIC問題開発にかかわった人の話なんかは確かに貴重ですし役に立つでしょうが、それ以外にも実際の試験にきわめて近い例題なども出回っています。

    著作権の違反になるようなものはなるべく、倫理上、手を出すべきではありませんが、著作権上問題が無いものでも多くの良質の問題や情報、例題が中国ではそこらへんに転がっています。

    かなり際どい情報として、チート、不正、カンニング行為のやり方までありそうですが、かなり大きいペナルティがあるので、絶対にダメです。

    実際の情報の探し方は
    http://www.baidu.com/
    https://www.msn.cn/zh-cn

    上記のBaiduやmsnで検索すれば問題ありません。

    今の時代は翻訳ソフトがそれなりに発達しているのでGoogle translateを併用することをお勧めします。

    https://translate.google.com/

    グーグル翻訳で非常に重要なのはいつも 中国語から英語への翻訳、もしくは英語から中国語への翻訳を行うことです。日→中や中→日は精度が悪いです。

    検索システムや翻訳システムは基本的に英語が常に、飛びぬけて発展しているので、日本語よりも翻訳の精度が高いです。

    情報を探す時間も英語学習に費やしたほうが英語力自体は伸びるかもしれませんが、TOEICには傾向と対策が通用するので、情報収集も重要です。

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    これから日本語を始めるという人々にとって漢字というのは大きな障害のひとつです。

    日本人でもロシア語やギリシャ語の文字を見ただけで諦めることも多いと聞きますが、ロシア語やギリシャ語よりも日本語の漢字のほうがはるかに複雑で、数も桁違いに多いです。

    子供はとにかくつめこんでドリルのようなものをやればよいのですが、ある程度年齢を重ねると論理的に構造や規則を理解したほうが語学習得は容易になります。

    そこで重要なのが、漢字の成り立ちです。この 日本語にほんごチャレンジ N4・N5 [かんじ]  では丁寧にイラストつきで絵がどのように漢字に変化していったのかを教えてくれます。このように視覚的に漢字を覚えるというのはとても有効で、記憶にのこりやすくなります。

    こういった絵がついていて、きちんと必要な基礎語彙を選び出し、一冊の本にまとめるというのはとても難しく、そういった点でシンプルながらもこれに匹敵する日本語学習書はなかなかありません。

    日本語学習者は韓国人、中国人、ブラジル人が多いので、彼らの言葉や英語でも漢字の意味を書いているのもとても有益です。

    日本だからこそ買える本で、海外ではまず売られていません。是非海外でも出版してほしいですがそれは難しいと思うので、せめて日本に滞在中に購入してほしい一冊です。

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    在留資格認定証明書交付申請(日本人の配偶者)は書類を集めるのも大変で、短期ビザでの滞在中に認定証明書がもらえずに、そのまま新婚夫婦が引き裂かれることが少なくありません。

    こういった状況で、無理やりにでも国に帰らずとても迅速に在留資格認定証明書交付申請がもらえて配偶者ビザももらえる、と謳っている業者、行政書士が多くいます。

    また彼らは不安をあおるような文章で、在留資格認定証明書交付申請は難しいもので、彼らに頼むのが一番という論旨でインターネット上のいたるところで書かれています。

    ただ、彼らの多くはあくまでお金のためにそう書いているだけで、実際彼らに頼む必要はありませんし、彼らに頼むデメリットがたくさんあります。

    彼らに頼むデメリットのひとつは、お金だけとられて結果は自分でやる場合と変わらないということです。彼らが代行することでビザ取得の可能性があがるということは書類の都合上ありませんし、短期ビザから配偶者ビザへの切り替えや変更は彼らが行ったところでとても難しいものです。

    そのほかのデメリットとしては、彼らが気を利かせて必要書類の文章を有利になるよう書き換え、その書き換えた内容が虚偽ということで罪に問われる可能性があるということです。実質犯罪者となる可能性すらあるということで、これはとても大きいリスクです。

    また、在留資格認定証明書交付申請(日本人の配偶者)に関する規定や必要書類は近年変更されていて、今後もこういった変更が行われる可能性はあります。この結果以前は可能だったことが不可能になり、業者や行政書士がこの変更にきちんと対応できていない場合、むしろ間違えた手続きを過去の方法でしてしまい、問題になります。

    裏技的なやり方で在留資格認定証明書交付申請(日本人の配偶者)を早く入手できたり、配偶者ビザへ短期ビザから変更できるといったものは原則ほとんど不可能ですし、その裏技的なやり方は入国管理局から見てとても心象が悪いものです。悪印象が悪い結果に直結する手続きなので、ほとんどリスクしかありません。


    お金を払って、むしろリスクしか無い業者や行政書士に頼むよりも、自分できちんと準備したらそれで大丈夫です。せっかく新婚なのに在留資格認定証明書交付申請(日本人の配偶者)の都合でお互いの国で離れて暮らすというのはとても辛いことですが、これさえ乗り切れば一緒にいられるので、その期間を準備期間ということにして乗り切ってほしいです。

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    http://instytut-polski.org/event-archives/archives-music/7840/

    ↑のページで私のコンクールの結果について書いていただきました。ありがとうございます!

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