国際的な活動をできた日本人の代表とも言える新渡戸稲造の名著です。

そしてある意味では近代日本の最初の自己啓発的な本かもしれません。様々な名言がちりばめられています。パスカルのパンセが好きだった時期があり、似たような本を探していて出会った本です。

個人的に好きなのは「武士道は知識を重んじるものではない。重んずるものは行動である。」なんてフレーズですが、武士道に関係しないような文章も多く、国際性や日本人について考えさせる名文が多くあります。

新渡戸稲造の英語力や、英文のレベル、正確さなんていうのも気になる方もいるかもしれませんが、この本の英文のレベルはネイティヴのものです。当時の日本の英語教育のレベルは今よりもずっと低かったわけですし、辞書の質も相当低かったでしょうから、この本の英文は相当ネイティヴが校正、添削していると思います。冠詞の間違いすら、軽く見た感じ、見つかりませんし、オリジナルの文章ではないはずです。

結局オリジナルの文章はわかりませんし、新渡戸稲造の英語力はわからないのですが、それはつまり、この本の英文はそのまま覚えて応用してしまっても問題文章だということですし、英語の勉強にとても有益です。

"If there is anything to do, there is certainly a best way to do it, and the best way is both the most economical and the most graceful."

なんて文章が、たとえば英語圏でも名文として扱われているようですが、こういった文章はとても記憶に残りやすく、覚えてそのままスピーキングやライティングに応用できます。

英語の名文暗記はとてもメリットが多く、記憶に残りやすいというだけではなく、自己啓発にもなります。実際に文章を思い返して励まされる、というような直接的なことはあまりありませんが、無意識のうちに良い方向に人格形成をしてくれるのは確かです。

もちろん英語学習は不要という場合でも、日本語の文章が非常に良いのでお勧めです。