不思議なもので、外国語を研究していたり、外国語関連の仕事についている人たちは大体肩こり腰痛に悩まされています。語学関連以外の全てのデスクワークでもこれらの問題は深刻ですし、お尻もとても痛くなります。

私も一日に20時間以上椅子にほぼ座りっぱなしということも多いので、色々な椅子を試してきました。これまで使ってきた様々な椅子の感想をまとめてみます。

まずは筆頭なのがアーロンチェアですが、大きい椅子を海外から輸入しているということもあり、運搬のコスト等のためにあきらかに割高です。

アメリカのアマゾンではアーロンチェアクラシック(Herman Miller Classic Aeron Task Chair)は8万4千円弱ですが、日本のアマゾンでは14万6000円です。
 

実際は8万円くらいのものをこの値段で買おうというのもちょっと損した気分になりますよね。高級椅子とは言っても、そこそこの椅子な感じがしてきます。



その点国産であれば、値段そのままの性能のことが多いです。もちろん量産体制を整えているか、材料をどういった所から仕入れているかとかにもよるので、なんともいえませんが、基本的にはリーズナブルです。

そんな中でお勧めなのはオカムラのバロンとイトーキのスピーナチェアです。
バロンのほうは11万円程度なのでお徳ですが、少し、腰の部分の出っ張りのせいか、「全身を椅子に支えてもらっている」という感覚が薄いので、スピーナチェアのほうが背中や腰の負担が少ないように感じました。そのぶんスピーナチェアのほうが高く14万円ほどします。ヘッドレストがついていてこの値段は、アーロンチェアと比べて、とても得です。(アーロンチェアの別売ヘッドレストは2万円弱)

いずれにしても、そのへんの4,5万円くらいの椅子よりは段違いの安定感ですし、体の負担の軽減も普通の椅子とは全く別物です。

品質や座り心地、腰痛や肩こりへの効果もアーロンチェアとほとんど変わりません。アーロンチェアは輸入による経費だけではなくて、ブランドとしても確立しているので、どうしても割高になりますが、基本的に椅子は値段相応です。高ければそのぶん間違いなく良いものになります。


インスパインというコクヨの椅子も評判が良いのですが、これに関しては使ったことがありません。値段や国産品であることを踏まえると、バロンやスピーナチェアと遜色ないはずです。


↑インスパイア

他にもオカムラのコンテッサの評判も良く、スピーナチェアと同じ価格帯です。



↑コンテッサ

ヘッドレストがついていて頭を預けられる椅子が特に助かります。仕事のやり方にもよりますが、頭もしっかりとどこかに固定できたほうが背中、肩、腰の負担が減ります。アーロンチェアはヘッドレストが基本的に別売ですが、バロンとスピーナチェアに関しては最初からついているモデルがあります。

こういった高級デスクチェアで大切なのは肘置きで、肘当て部に肘を置くことで自重を分散させて、体の負担も減ります。また、肘当ての大きさや柔らかさ、材質も大切で、ものによっては硬くて肘が痛くなるものや、面積が狭く安定して肘を乗せられないものがあります。

高級椅子が安い椅子と違うのはその安定感で、重い三脚のようにどっしりとします。安定しているからこそ体を支えられますし、そのおかげで体の痛みから解放されます。

アーロンチェアもそういった基準を満たしていますし、これまでに触れた椅子ならすべて問題ないのですが、ここまでに紹介した椅子たちの唯一の欠点はお尻の痛みは緩和されないということです。

これに関してはもうどうしようもないというか、ここまでに紹介した椅子たちはあくまで腰痛や肩こりのためにデザインされた椅子たちで、お尻の痛みをケアできるようなものではありません。

そこで一番良い椅子とも言えるのがハーマンミラーのEames Executive Work ChairEames Lounge Chair and Ottomanですが、とにかく高いです。

前者が40万円程度、後者が50万円ほどしますが、これはアメリカで購入した場合の値段なので日本で買うとEames Lounge Chair and Ottomanは65万円します。

もうここまでくると値段はどうでもよくなってきますが、国産でも同等のものがあります。それがコクヨ マネージメントチェア130で、37万5000円ほどの価格です。

 

ハーマンミラーのEames Lounge Chair and Ottomanの日本版とも言えるものですが、非常に割安です。どっしりとした安定感が他にないほどで、どれだけ体格が良くても安心して全身をあずけられます。更に、肘置きがやわらかく、広く、肘を置いていても痛くなりません。

細々とした椅子の各部位の角度調整が、こういったタイプの椅子ではできませんが、そういったものはもうお構いなしに柔らかい革張りの椅子本体が全身を受け止めてくれるので問題ありません。座高がとても高い場合は別かもしれませんが、頭も預けられます。

そしてこういった椅子はさすがにお尻の痛みも緩和してくれます。特に痩せ型の人の場合、アーロンチェアなんかでも長時間座るとお尻が痛くなりますが、マネージメントチェアくらいになるといくら座っていても、椅子自体がふっくらしていて、痛くなりません。

唯一気になるかもしれないのは、アーロンチェア、バロン、スピーナチェアなどとちがってメッシュでは無いので、そのぶん蒸れることくらいでしょうか。空調がきちんとしていればあまり気にならないと思いますが。

ちなみにゲーミングチェアもDXRACER ゲーミングチェア DXR-BKNを使ったことがありますがここで紹介したような高級椅子と比べると、とにかく安定感が無いので、本気でゲームをしたかったらバロンかスピーナチェアあたりを購入したほうが良さそうです。

 

一見するとゲーミングチェアは安定感がありそうですが、ソフトな部分が大きいだけで、骨格のフレームがとても細く弱いです。ゲーミングチェアの利点はヘッドレストが値段の割には安定しているので、頭を預けっぱなしのプレイスタイルなら重宝するかもしれません。

そこそこ高い椅子はもちろん安い椅子よりも優れていますし、腰痛や肩こりもマシにはなりますが、それでもどこか中途半端で、体の不調もどんどん増えていきます。どうせならできる限り良いものを買って一生使ったほうが、いくつかの椅子を試して変えるより、結局はお買い得でしょう。

試座などで体験してみないとなかなか購入できないでしょうし、各地の試座情報などをチェックして試してみるのをお勧めします。