ロシア語の参考書はいろいろとありますが、その中で最初の一歩として最も最適なのがこの「ニューエクスプレスロシア語」です。

ロシア語の参考書として名著といえるものは「NHKCDブック 新ロシア語入門」佐藤 純一著や「NHK出版 これならわかる ロシア語文法 入門から上級まで」 匹田 剛著、などですが、初級者にはこちらのニューエクスプレスのほうが適しています。まず前者のほうは、内容がとても硬派で、掲載されている例文を初級者が実際につかうようなことはほぼ無いと思います。後者はCDがついていないので、発音がまったくわからないまま学習を進めることになりますし、発音に関する記載もほとんどありません。まさしく文法書です。

こちらのニューエクスプレスはCDもついていますし、掲載されている例文も応用しやすいものです。こちらの例文を覚えて、場合に応じて語彙を多少入れ替えれば最低限の会話は成り立つくらいになるでしょう。

ニューエクスプレスシリーズは色々な外国語を対象に出版されていますが、おそらく型が決まっていて、ニューエクスプレスの本は、タイトルを見なくても、中身だけでなんとなくわかります。そしてその型が非常に優れていて、初心者が使いやすい例文で、覚えるべき単語ばかりを使って、わかりやすく説明してくれます。

内容は本当によくあるもので、そこまで特別な印象は与えないかもしれませんが、王道の安心できる内容です。文字の読み方、発音、基本的な文法、動詞の活用などをシンプルにわかりやすく書いてくれています。

文法事項の多くははほかのロシア語参考書と重複しますが、内容が難しい本が多いので、ニューエクスプレスで慣れてからより難しい本に進むのをお勧めします。特に「これならわかる ロシア語文法 入門から上級まで」をある程度理解できるようになれば、文法に関してはあまり困ることがなくなります。

ほかにも初級用のロシア語参考書はありますが、この本が一番要点をわかりやすく、うまくまとめています。

あえて難癖をつけるのなら、カタカナでの発音の表記が不適切で、これでは伝わらないというものがちらほら混じってます。そこだけは注意ですね。

日本のロシア語学習環境は距離が近いこと、そしてロシア文学の研究が日本では発展していたこと、そして皮肉なことに戦争があったことなどもあり、学習のために必要なものが整っています。さまざまな外国語について書かれている英語の本ですら、ロシア語の文法書で良いものはあまりありません。辞書も英露や露英の良いものはロシアにも英語圏にもなく、変な話かもしれませんが、日本語でのロシア語学習が世界的に一番良いかもしれません。