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Grammarly有料版がどのようにチェックしてくれるか確認するために、書きかけの例文をGrammarly有料版に添削させてみました。

添付画像が見づらく、わかりづらいと思うので先に結論だけ書いておくと、無料版が見つけないような小さな問題を有料版は見つけてくれますが、たいていはそこまで問題とならない小さなものばかりで、実用性は無料版で十分、たまに有料版のアドバイスが役立つこともある、程度です。

赤字で表示されているミスは無料版でも見つけてくれるミスです。
冠詞に関するものや、コンマの後でhoweverにせず、ピリオドにしろ、というもの、a lengthen soundじゃなくてa lengthened soundだろというツッコミなど。
これら無料版で見つけてくれるミスはだいたい、「はいすみません、たしかに間違いです」というようなものが大部分です。
ただし、With respect to をonにしろともGrammarlyは評価していますが、これは間違いではないでしょう。For the reason that を becauseにしろという箇所も同様ですね。
もしかしたら有料版ではこういった赤字で表示されるような重要な間違いというのを見つける数が多いのかもしれませんが、基本的にこういった間違いは無料版でも見つけてくれます。

ここからが有料版でしか見つけないようなミスになりますが、灰色の字でそういったミスは表示されます。

まずは「しょっちゅう使われる単語つかうな」という表記について(overused word)。ここではspecificって単語はやめといたほうが良いのでは?と提案されていますが、ここでこの単語を避けたほうが良いのかちょっとわかりません。

あとはword pairという項目で、語の組み合わせが変という指摘です。ここではrhythmic knowledgeという表現が変なのでは?と指摘しています。ためしにグーグルで""をつけてこの二つの単語の組み合わせを調べると(完全一致するように)、ちょこちょこ私が意図していた意味で使っている人がいますが、あまり多くありませんし、ひっかかってくるものが外国人が書いたようなものも少なくありません。間違いという間違いではないかもしれないですが、ネイティヴから見たら少し変な表現になっている可能性が高いです。knowledge of rhythmにしておいたほうがよさそうです。
この点が気になって後日ネイティヴにたずねてみたら、rhythmic knowledgeは変じゃないという事でした。難しいですね。

ほかにはpassive voiceという項目もあって、受動態はやめとけ、と忠告しています。受動態は避けておいたほうが良いと言われることがよくありますし、学術誌なんかでも受動態にするとフレーズが無駄に長くなるから嫌がられることもあります。ただ、主語でIやWEを書くのを避けなければいけない状況があるので、必ずしもダメというものではありません。

repetitive wordということで、何回も同じ単語使いすぎという、チェック項目もあります。これはたしかにその通りというケースもありますが、用語として定義付けられていて、それ以外の語を使うと変な場合もあるので、忠告どおりにしなくてもよい場合が多い気がします。たとえば水墨画について描いている文で、水墨画という単語が多いので代わりに「絵」とか「絵画」という単語を使え、というような忠告で、あくまでも水墨画についての文で、他の絵には当てはまらない内容の場合は「水墨画」という単語を使い続けるしかありません。

possibly confused word: clashという項目については、専門用語のclashで、これに代わる語は無いのですが、間違っているのでは?と忠告しています。crushと書きかったのでは?と判断したのかもしれませんね。

あとはwordiness「文が長すぎ」という警告も。ここは確かに長すぎて読みづらいですね。これは本当にダメです。テストなどで確実に減点される、というほどでも無いですが誰もが避けろというくらいの長さですね。ただし、どうしても長くなることはありますし、それで何か大きい問題になることはほとんどありません。

そんなわけで、こうして見てみると、有料版にしかないチェック項目は別に間違いではない、もしくは間違いかどうか微妙なラインのものが多いです。個人的にはword combinationが変だという指摘はとても助かりました。逆にこれ以外の指摘に関しては、必須ではないようなものばかりだと思います。日本人でも注意すれば自分で気づくようなものが多いですし、間違いといえないものが少なくありません。

ちなみにマイクロソフトのワードでもスペルチェックや文法チェックがあるじゃないかと思われる方もいるかもしれません。まず、ワードでは冠詞に関するチェックはありませんし、三人称現在形の動詞のsなんかも忘れていても直してくれない時がしばしばあります。ですので、英文チェックに関しては、無料版でもgrammarlyのほうが良いです。

ここでの例はあくまでA4一枚程度の文の中での例なので、他にももっと為になるコメントが有料版にはあるかもしれませんが、無料版でも大差なく役立ってくれそうです。ここでの例以外にもかなりの量の英文を有料版で添削してもらってみましたが、有料版でよかったと思えることはほとんどありませんでした。

受動態を避けろというアドバイスや、長い表現を短くするよう指示したり、とくにwith respect toをonにしろなんて言うのは、間違いなくこのGrammarly有料版が研究論文を意識したつくりになっているからだと思います。アカデミックライティングに書かれている英文の書き方の注意事項とまったく同じです。なので、研究論文を書くのなら有料版は特に良いかもしれませんが、逆に研究論文ではない英文のチェックなら、無用かもしれません。