日本語でもロシア語の発音に関しては神山 孝夫先生による名著「ロシア語音声概説」がありますが、英語ではこちらのThe Phonetics of Russianが最高峰です。ただ単純にページ数も多く、細かい内容が扱われています。
ロシア語の発音を学ぶうえでもちろん有効で、子音や母音、アクセントやイントネーションなど重要な箇所は全て網羅されていて、母音のための舌の位置や、子音のためにどことどこをくっつけて気流の流れをさえぎるか、などなど全てわかりやすくイラストで紹介されているので、初級者から上級者まで発音の確認下できます。
さらに、この本は「発音」それ自体も扱っていて、たとえばささやき声がもつ特徴などまで紹介されています。同じ強さで同じ高さの音を出そうとしても、ささやき声の場合はどの母音かによってピッチ、声の高さが変わってしまうということです。
長所でもあって欠点でもあるのは、この本がとにかく英語とロシア語を比較することです。読者層が明らかに英語話者に絞られていて、英語話者であればわかりやすいことも日本人にはわかりづらいこともあるかと思います。英語話者がロシア語を学んだ場合の発音上の問題などはほとんどの日本人にとって不要な情報でしょう。
それでも、英語の発音をある程度学んだ人や、英語とロシア語の比較研究を行っているような日本人にはこれ以上ないというほど素晴らしい本になります。
英語とロシア語の発音の類似点は、日本語と英語の類似点よりはるかに多く、ロシア語を学ぶことで英語の発音の理解が深まりました。英語のストレスアクセントはただ単純に強いだけではなく、ピッチも際立っていたり、長かったりしますが、ロシア語は長さが重要だったり。一方で、ロシア語も英語もアクセント間のタイミングがわりとコンスタントで同じようなリズム構造をしていたり。他の角度から、今まで見えてこなかった英語の発音の側面が見えてきた感じがします。
語学学習は多くの人にとって「ついで」なので時間を割くのがとにかく難しいですし、英語だけでも大変なのにロシア語までとなるとそうとう難しいです。それでも普通の人がしない事をやるからこそ得られる知識もあり、そういった個性はあらゆる場面で武器になります。ロシア語を学ぶ人だけではなく、英語学習者の方々にも、この本を読んで英語の発音の特異性などを学んで、ロシア語との共通点から発音の理解を深めて欲しいです。
ロシア語の発音を学ぶうえでもちろん有効で、子音や母音、アクセントやイントネーションなど重要な箇所は全て網羅されていて、母音のための舌の位置や、子音のためにどことどこをくっつけて気流の流れをさえぎるか、などなど全てわかりやすくイラストで紹介されているので、初級者から上級者まで発音の確認下できます。
さらに、この本は「発音」それ自体も扱っていて、たとえばささやき声がもつ特徴などまで紹介されています。同じ強さで同じ高さの音を出そうとしても、ささやき声の場合はどの母音かによってピッチ、声の高さが変わってしまうということです。
長所でもあって欠点でもあるのは、この本がとにかく英語とロシア語を比較することです。読者層が明らかに英語話者に絞られていて、英語話者であればわかりやすいことも日本人にはわかりづらいこともあるかと思います。英語話者がロシア語を学んだ場合の発音上の問題などはほとんどの日本人にとって不要な情報でしょう。
それでも、英語の発音をある程度学んだ人や、英語とロシア語の比較研究を行っているような日本人にはこれ以上ないというほど素晴らしい本になります。
英語とロシア語の発音の類似点は、日本語と英語の類似点よりはるかに多く、ロシア語を学ぶことで英語の発音の理解が深まりました。英語のストレスアクセントはただ単純に強いだけではなく、ピッチも際立っていたり、長かったりしますが、ロシア語は長さが重要だったり。一方で、ロシア語も英語もアクセント間のタイミングがわりとコンスタントで同じようなリズム構造をしていたり。他の角度から、今まで見えてこなかった英語の発音の側面が見えてきた感じがします。
語学学習は多くの人にとって「ついで」なので時間を割くのがとにかく難しいですし、英語だけでも大変なのにロシア語までとなるとそうとう難しいです。それでも普通の人がしない事をやるからこそ得られる知識もあり、そういった個性はあらゆる場面で武器になります。ロシア語を学ぶ人だけではなく、英語学習者の方々にも、この本を読んで英語の発音の特異性などを学んで、ロシア語との共通点から発音の理解を深めて欲しいです。