言語学者が選ぶ最強の語学書集(+語学学習法とか研究とか統計とか)

これまで数百冊の語学参考書を買ってきたので、特にお勧めできるものを言語学者の観点からご紹介。 語学書を活用する為の効率的な学習法や言語学の話題も。

    2017年10月

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    最近はどこもTOEICを重要視していますが、TOEICはとても特殊なテストで、重要視する国は本当に限られます。

    日本では今は様々な仕事に直結しうるとても重要なテストとして位置づけられていますし、今後もこの状況は続くでしょう。ヨーロッパでは話す能力と書く能力を試さないこの試験はほとんどどこも重要視していません。

    一方他のアジアの国々、特に東側に位置する中国、韓国あたりではTOEICを重視しています。

    韓国でもTOEICや英語教育の重要性はとても高く、多くの予算や人を投資してよい教材や教育法を確立しようとしています。そのおかげで日本には無いような優れた教材もちらほらと見られます。

    また、中国でも英語は、特にビジネスにおいて重要視されていて、特にオンライン上にものすごい数のTOEIC情報があります。中国語話者は日本語話者の10倍なので、ざっと10倍程度の情報があると思ってもいいかもしれません。ネット環境の重要性が日本よりも高いことなどを踏まえるとオンライン上の情報は日本の10倍以上かもしれません。

    日本では情報教材でTOEICのものは人気ですし、それなりに色々出回っていますがいずれもそれなりに値段がします。しかし中国であれば無料です。

    たとえばTOEIC問題作成者が教える秘密の解答手段、みたいなものが日本にあったとしたら1万円くらいですが、中国ではそのへんに無料で転がっています。

    TOEIC問題開発にかかわった人の話なんかは確かに貴重ですし役に立つでしょうが、それ以外にも実際の試験にきわめて近い例題なども出回っています。

    著作権の違反になるようなものはなるべく、倫理上、手を出すべきではありませんが、著作権上問題が無いものでも多くの良質の問題や情報、例題が中国ではそこらへんに転がっています。

    かなり際どい情報として、チート、不正、カンニング行為のやり方までありそうですが、かなり大きいペナルティがあるので、絶対にダメです。

    実際の情報の探し方は
    http://www.baidu.com/
    https://www.msn.cn/zh-cn

    上記のBaiduやmsnで検索すれば問題ありません。

    今の時代は翻訳ソフトがそれなりに発達しているのでGoogle translateを併用することをお勧めします。

    https://translate.google.com/

    グーグル翻訳で非常に重要なのはいつも 中国語から英語への翻訳、もしくは英語から中国語への翻訳を行うことです。日→中や中→日は精度が悪いです。

    検索システムや翻訳システムは基本的に英語が常に、飛びぬけて発展しているので、日本語よりも翻訳の精度が高いです。

    情報を探す時間も英語学習に費やしたほうが英語力自体は伸びるかもしれませんが、TOEICには傾向と対策が通用するので、情報収集も重要です。

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    これから日本語を始めるという人々にとって漢字というのは大きな障害のひとつです。

    日本人でもロシア語やギリシャ語の文字を見ただけで諦めることも多いと聞きますが、ロシア語やギリシャ語よりも日本語の漢字のほうがはるかに複雑で、数も桁違いに多いです。

    子供はとにかくつめこんでドリルのようなものをやればよいのですが、ある程度年齢を重ねると論理的に構造や規則を理解したほうが語学習得は容易になります。

    そこで重要なのが、漢字の成り立ちです。この 日本語にほんごチャレンジ N4・N5 [かんじ]  では丁寧にイラストつきで絵がどのように漢字に変化していったのかを教えてくれます。このように視覚的に漢字を覚えるというのはとても有効で、記憶にのこりやすくなります。

    こういった絵がついていて、きちんと必要な基礎語彙を選び出し、一冊の本にまとめるというのはとても難しく、そういった点でシンプルながらもこれに匹敵する日本語学習書はなかなかありません。

    日本語学習者は韓国人、中国人、ブラジル人が多いので、彼らの言葉や英語でも漢字の意味を書いているのもとても有益です。

    日本だからこそ買える本で、海外ではまず売られていません。是非海外でも出版してほしいですがそれは難しいと思うので、せめて日本に滞在中に購入してほしい一冊です。

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    在留資格認定証明書交付申請(日本人の配偶者)は書類を集めるのも大変で、短期ビザでの滞在中に認定証明書がもらえずに、そのまま新婚夫婦が引き裂かれることが少なくありません。

    こういった状況で、無理やりにでも国に帰らずとても迅速に在留資格認定証明書交付申請がもらえて配偶者ビザももらえる、と謳っている業者、行政書士が多くいます。

    また彼らは不安をあおるような文章で、在留資格認定証明書交付申請は難しいもので、彼らに頼むのが一番という論旨でインターネット上のいたるところで書かれています。

    ただ、彼らの多くはあくまでお金のためにそう書いているだけで、実際彼らに頼む必要はありませんし、彼らに頼むデメリットがたくさんあります。

    彼らに頼むデメリットのひとつは、お金だけとられて結果は自分でやる場合と変わらないということです。彼らが代行することでビザ取得の可能性があがるということは書類の都合上ありませんし、短期ビザから配偶者ビザへの切り替えや変更は彼らが行ったところでとても難しいものです。

    そのほかのデメリットとしては、彼らが気を利かせて必要書類の文章を有利になるよう書き換え、その書き換えた内容が虚偽ということで罪に問われる可能性があるということです。実質犯罪者となる可能性すらあるということで、これはとても大きいリスクです。

    また、在留資格認定証明書交付申請(日本人の配偶者)に関する規定や必要書類は近年変更されていて、今後もこういった変更が行われる可能性はあります。この結果以前は可能だったことが不可能になり、業者や行政書士がこの変更にきちんと対応できていない場合、むしろ間違えた手続きを過去の方法でしてしまい、問題になります。

    裏技的なやり方で在留資格認定証明書交付申請(日本人の配偶者)を早く入手できたり、配偶者ビザへ短期ビザから変更できるといったものは原則ほとんど不可能ですし、その裏技的なやり方は入国管理局から見てとても心象が悪いものです。悪印象が悪い結果に直結する手続きなので、ほとんどリスクしかありません。


    お金を払って、むしろリスクしか無い業者や行政書士に頼むよりも、自分できちんと準備したらそれで大丈夫です。せっかく新婚なのに在留資格認定証明書交付申請(日本人の配偶者)の都合でお互いの国で離れて暮らすというのはとても辛いことですが、これさえ乗り切れば一緒にいられるので、その期間を準備期間ということにして乗り切ってほしいです。

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