昨今人気のオンラインカードゲーム「ハースストーン」ですが、意外なことに外国語の勉強になるのでご紹介です。

色々な方々が楽に語学を学びたい、楽しく学びたい、と思っているでしょうがなかなか良い方法がありません。一つの原因はまず効率の悪さです。たとえばスポーツを通して英語を学びたい、と考えてアメリカ人中心のサッカーチームに入ったとしてもプレイ中はほとんど話しませんし、単語もひたすらゴーゴー言っているだけです。これは極端な例ですしプレイ中以外にほかのプレイヤーと交流したりできるとも言えますが、趣味を通して語学を効率的に学べることというのはとても少なく、あったとしてもお金がかかることが多いです。

そこでお勧めなのがこのハースストーンです。課金すれば強くなれるものの、勉強のためにゲーム内で強くなる必要はありませんし、課金しなくても無料で十分楽しむことができます。

このゲームでどう外国語を勉強するのか疑問に思われるでしょうが、まず一つはカードの名前や効果です。このゲームはオンライン上のカードゲームでさまざまなカードを用いるわけですが、それらの名前を外国語で覚えることで単語学習になります。まだ発売されて間もないゲームなのでカード数が限られていて覚えられる単語もそこまで多くはないかもしれませんが、これだけヒットしていれば何年もどんどんカードが追加されていき、語学力をあげられるほどの語彙数になっているでしょう。

人間の記憶は不思議なもので、覚える情報が多ければもちろん全てを覚えるのは難しいのですが、こういったカードのように情報が多角的になると記憶が深まり安易に覚えられます。たとえばカードの絵柄だとか、カードの強さ、そして自分でゲームで使用する経験、これら全てが多角的に記憶をサポートして独自の単語カードになります。

ただしこのゲームはそこまで多くの言語に対応していないので、トルコ語といった言葉をこのゲームで学びたい場合はカード名は役に立ちません。

そこで次の学習法を活用します、それはyoutubeのプレイ動画です。youtubeでHearthstone Frenchと検索すると色々とプレイ動画がでてくるので、あとはそのビデオの人のほかHearthstoneの動画を見ていけばよいフランス語の勉強になります。動画なので日本人が苦手でなかなか勉強の機会がないリスニング能力を上げられますし、自分がプレイしているゲームであれば背景知識があるので理解力もあがり、楽しく動画を見れます。

背景知識がない事柄に関しては余計にわからなくなるものですが、逆に背景知識があれば推測でわからないところを保管でき、普段であれば聞き逃す表現や単語 も理解できます。聞いたことがあってすでに理解している表現や単語を何度聞いても成長は少ないのですが、このように背景知識の助けを借りて以前わからな かった単語などを把握できるようになると多くの経験値を得られ、成長します。

他のゲームで英語を学ぼうと思い色々試してきました。Diablo, Elder Scroll, H1Z1などをプレイしてきましたが、全て勉強には向いていません。Elder ScrollなんかはNPCの英語音声がわりと勉強になるかと思ったものの、基本的には無言で剣を振っている時間が多すぎて勉強にならず、Diabloの文字チャットもlolとかfuckとかそういった言葉だらけで、H1Z1は音声チャットが出来て他のプレイヤーの英語音声を聞くことができますがなぜか全てのプレイヤーが吼えているだけのネット動物園になってしまい会話は不可能です。


こちらが人間オンライン動物園の例です(ファミ通さんの動画のリンク)。ひたすらプレイヤーたちが叫び声をあげたりファッキューと言ってるだけでまったく勉強になりません。たまになら良いのですが、いつもこうです。

これらの苦い経験から諦めていたゲームでの英語学習ですが、youtubeでのプレイ動画、とくにこのHearthstoneという新天地を見つけることができました。このゲームは頭を使うので、戦略的な話を動画投稿者はしますし、そういった話は語学を学ぶ上でとても為になります。無言の時間やfuckと連呼するような時間も無いので、ハースストーンのyoutube上のプレイ動画で語学を学ぶのは本当にお勧めです。

Hearthstoneはオンラインのゲームですが同様のカードゲームでMagic The Gatheringがありますね。こちらは実際に紙のカードを使うゲームで、テキストやカード名でなかなか良い語学の勉強ができます。色々な言語で発売されていますし、ebayなどでカードのまとめ売りを安く買えば面白い趣向の単語カード集ができあがります。勉強用に買うわけですから強いカードは必要ありませんし、コモンの安いカードのまとめセットなどであればものすごい数のカードが5千円くらいで手に入るでしょう。テキストの文法も、用いられる単語も、TOEFLやGREに相当する知的なものなのでこちらもおすすめです。

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こちらのカードコレクションが5000枚ほどで5000円程度で購入できました。カード名やテキストをうまくつかって単語カードとして使うととても面白いです。

このブログのタイトルに「最強」という痛々しい単語が入っていることからも推測できるでしょうが、私自身とてもゲームが好きなので、ちょうど良い息抜き兼英語学習になっていてとても助かっています。試験対策や進学のための語学学習だとなかなかゲームでは対応しきれないかもしれませんが、軽く語学に触れておきたいという場合はお勧めです。