言語学者が選ぶ最強の語学書集(+語学学習法とか研究とか統計とか)

これまで数百冊の語学参考書を買ってきたので、特にお勧めできるものを言語学者の観点からご紹介。 語学書を活用する為の効率的な学習法や言語学の話題も。

    日本語その他

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    同じ単語を文中で何度も使うと語彙力が貧しい印象を与えますし、文章がどうしてもつまらなくなってしまいます。そういった状況で役立つのが類語辞典で、角川書店の「類語国語辞典 」は卒業論文や、文芸作品の執筆などさまざまな場面で役立ちます。

    もともと類語辞典が役立つという話を聞いたのはアメリカ人の脚本家からで、ほとんどの脚本家は類語辞典をもっているとのことでした。論文執筆にも役立つと思って購入したら、まさに世界が広がったというか、同じ語彙を避けたいけどちょうど良いものが思いつかない、もどかしい時間が減り、よりスムーズに文章を書けるようになりました。

    物書きと言われる人たちには類語辞典で必須で、ライター業や、小説、ラノベ、漫画、論文、日本語を使う仕事なら何でも役立ちます。

    日本でも
    http://thesaurus.weblio.jp/
    こういったオンラインの類語辞典があるので、こちらも併用すると良いです。

    どうしても紙の辞書なのでオンライン類語辞典と比べると単語を見つけるのに時間もかかりますし、状況によってはオンラインのほうが適しているでしょう。より良い単語を探したいし時間がかかっても問題ない、という場合は併用が一番望ましいです。

    いくつかある類語辞典の中ではこの辞典が、ひきやすさ、語彙数などを含めてもっとも良いと思います。




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    まさかの新ジャンルドリル、「うんこかん字ドリル」が出版されました。

    子供にとってドリルという、同じことを何度も繰り返す学習方法は苦痛でしかありません。退屈さに弱いのが子供ですから、ドリルに取り組める子と取り組めない子がいます。しかし一方で、子供は論理的に考えて覚えるというよりも、反復作業で覚えたほうが記憶の効率が良いとも言われています。

    そんななかで、みんなが笑顔でドリルで勉強できるのがこのうんこかん字ドリルですね。

    この発想はなかったわ、という感じですが、こどもならみんな大好き、うんこを前面に押し出して興味をひきます。

    子供が勉強に取り組みやすいようにとられる対処は、たとえば漫画が常套手段です。漫画にしたら子供は勉強してくれるだろう、という感じで安直に作られた勉強用漫画は多いですが残念ながらあまりよい本がありません(漫画なのに内容が硬派すぎたり、漫画の質や内容そのものが子供からみても悪い)。

    うんこは基本的にみんな子供なら大好きですから、つかみはOK,まったく問題ありません。

    つっこみどころも色々あって、たとえば、「うんこ」を無理やり例文にねじ込むぶん、例文が長くなり、長くなったぶん紙面を圧迫しています。これによって、子供が繰り返して、対象となっている漢字を書くスペースが無く、一つの漢字あたり数回程度しか書けません。結果的に、子供が実際に書いて練習する回数はとても少なく、ドリルの利点である反復練習をあまり行えません。

    また、子供ならみんなうんこが好き、とはいってもませた女の子なんかは馬鹿馬鹿しいと思うでしょうし、小学六年生くらいになるとうんこ作戦にはのってくれない事も多いでしょう。この本は小学校一年生ようのものから六年生ようのものまで出版されていますが、低学年がおそらく最適でしょう。

    まったく新しいジャンルのドリルですし、何でもプロトタイプは改良されるべき点がありますが、このアイデアを今後も発展させていってほしいです。このドリル自体での学習効果が、仮に限られているとしても、これを機会に子供たちが勉強に興味をもってくれるかもしれません。




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    今回は異色ですが、語学書のカテゴリで販売されているのでこちらの漢字ドリルのご紹介です。

    タイトルが「脳を鍛える大人の漢字ドリル」ということでボカされていますが、ボケ防止に有効な本で、きちんと効果がある名著です。算数ドリルなども書いている川島隆太教授ですが、多くの成果をあげています。高齢者の認知能力や記憶力を実際に改善しているという報告も多く、実際祖母に買ったところ効果がありました。

    祖母はもう99歳、元気とはいっても記憶力や認知力がどうしても衰えます。同居していないので年に数回祖母のもとを訪れたり、電話していたのですが、そういったちょっとした交流ではその衰えに気づきませんでした。きちんと色々なことを覚えていて、受け答えもしっかりしていた、ように思えていたのです。

    ところが知らないうちに祖母の口座から一千万円ほど抜かれていて、詐欺かなにかにあったことがわかりました。その時になって初めて、祖母の記憶がひどく希薄で混濁していて、誰かにお金をあげたのか、暗証番号を誰にいつ教えたのか、通帳や印鑑をわたしたのか、委任状を書いたのか、などなど色々な事が本人もよくわからないということに気づきました。

    何らかの詐欺にあったのか、盗まれたのか、何ともいえないですが祖母の記憶力がそこまで衰えていてつけ込むスキがあったことに気づいていなかった自分たち家族にも責任があり、考えを改めました。

    脳トレ的なものを始めたほうがいいと思ったものの、祖母にもプライドがありますし、「ボケてるからボケ防止のトレーニングやりーや」ともなかなかいえません。この本のタイトルがちょうどそこも考慮していて、気軽に薦めることができます。

    この本を試す前は待ち合わせの時間などを聞き返したり、勘違いして記憶していたのですが、そういったこともなくなりました。会話もスムーズになり、話題も多様になりました。こんな単純なドリルだけでこれだけ変わるのかと驚かされたのですが、変に凝ったことをするよりも実直にこういったことをこなしたほうが良いのかもしれません。

    この本を使ううえで難しいのは継続することで、飽きてしまったり、目が疲れる、書く手が疲れる、といった理由で中断することも多いと思います。そういう時はやはり家族で一緒にやって、耳や口を使ってこういったドリルを行っていくと良いでしょう。

    ちなみに犯人は捕まらず、警察のほうもお手上げです。やはり当の本人の記憶があいまいだと捜査のしようもないみたいですね。銀行の防犯カメラも録画の有効期限のようなものがあるので、犯行が何ヶ月も前だと残っていないみたいです。老人を狙った犯罪は今後もどんどん増えるでしょうし、家族で犯罪に巻き込まれないように配慮しなければいけない時代ですね。


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    ジャーナリストとして知られている本多勝一さんの著作をご紹介です。

    ジャーナリストとして大切なことは色々あると思いますが、その一つは伝えるべきことをきちんと理解される形で伝えるということでしょう。書き手は理解していても、読み手には理解しづらい表現というのもありますし、そういった例と避け方の例が多く挙げられています。

    例えば、二つ修飾語がつくとどちらがどう名詞を修飾するかわかりづらいことがあります。

    「青い太郎の家」という表現は青いのが太郎なのか家なのかわかりづらい文章になってしまいます。これは口に出すとイントネーション、言葉の抑揚で青いのがどちらなのか伝えることができますが、文章ではややこしくなってしまい、問題となります。

    日本人ならば日本語で文章を書く機会というのはもちろん多いですし、レポート、論文、ビジネスメールなどなど相手にきちんと意味を伝えなければいけない場面ばかりです。

    本多さんの本に書かれている例文は一見すると普通のどこにでもあるような文章に見えるかもしれませんが、私たちが普段目にしている新聞などの文章はプロが書いたものなので、知らないうちに普通というものがとても高水準な基準に基づいてしまいます。普通な演奏というのもプロによるものですし、普通のモデルの普通の写真集というのもプロのモデルをプロのカメラマンが撮った写真集です。

    こういった普通という高水準なレベルまで自分の文章力をあげるために、この本ほど適している本を見たことがありません。そして文芸的な文章とは違ってここまで実用的な日本語のライティングの本というのもなかなかありません。

    また外国人が日本語で文章を書くときも、この本に書かれていることを参考にするととても為になります。外国語として日本語を学習していると、主語無しの文章は自然と避けられる傾向にありますし、動詞の目的語を省略されることもあまりありません。そういった綺麗な文章を書いて、尚且つ本多さんのこの本に書かれているような事に気をつけていけば、少なくとも通じない日本語にはなりません。


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